頚肩腕症候群は医療機関で胸郭出口症候群や頚椎症が認められない場合に診断される疾患名を総称しています。
医療機関受診後に初診で頚肩腕症候群でお越しになる方や定期的にお見えになるお客様が患う場合も含めて遭遇する機会が多い疾患です。定期的にお越しになっているお客様の場合、
「最近、痛みやシビレることがあるのよね。」との訴えがあります。日常生活での偏った腕の使い方、無理な姿勢での介護などキッカケはいくらでもあります。
頚、肩、上肢にコリ、シビレ、痛み、不快感を発症してしまったら、医療機関を受診してください。胸郭出口症候群、頚椎症の疑いを排除して疾患名を確定される方が症状の改善には早道だと考えます。画像診断でなければ判別のつかない疾患もあります。
そのうえで、治療の一手段として手技療法を選択肢に入れていただきたいと考えております。訴えの具体例として
- 日常の介護で繰り返し腕を使うことで、肩の筋肉が過緊張を起こしてしまう。その結果、腕を挙げられないことや挙げようとすると痛みが出たりする。
- 重い調理器具を長年使っていたことで腕を傷めてしまった。
- ゴルフのスイングでクラブを握る力が強かったために、スイングで腕を傷めてしまった。
などがあります。
またお問い合わせ時や施術後の様子で医療機関をお勧めした例としては
- 「急に腕が痛くなり、指の動きが変になった。」と訴えのあった方には、先に医療機関の受診を勧めたところ、腱の断裂が判明し手術になった。(画像診断)
- 他の主訴でお越しになっていた方が、数日の間で肩の痛みを訴え、当院で施術を行うも改善の兆しが一切ありませんでした。早急に医療機関の受診をお勧めしたところ、後日、関節リウマチとの診断がでました。(血液検査及びレントゲン検査により判明)
外科的手術が必要になる場合やリウマチ等の膠原病の亜急性期では当院での施術では効果が皆無のことが多いので、医療機関を勧めることで早期に診断されて良かったと考えております。
なかなか、頚肩腕の痛みに重篤な疾患が絡んでいるとは考え辛いとは思います。しかし一向に改善しない痛みが続くようでしたら、先ずは医療機関を受診して頚肩腕症候群であることを確認して、その上で治療の選択肢として手技療法を加えていただくことをお勧めいたします。その折には遠慮なくご相談ください。