腰痛・坐骨神経痛
腰痛の原因
寒さでカラダはコッチコチ
特に原因となる疾患がなく、腰痛を訴えられることは臨床では多々あります。
冬場に意外と多く出くわす原因があります。寒い季節も手伝って、同じ姿勢を長時間取り続けた結果、腰痛を引き起こしてしまった?
これだけでは、そうそう、酷くはなりません。しかし、特に座っている姿勢が長い方は注意です。
その横着で傷めます
横着して、立ち上がらずにモノを取ろうと無理な姿勢をとってしまうのが危険です。
斜め後ろに捻って、モノを取ろうものなら、それこそ、筋を違えてしまいます。
座ることで、骨盤が後屈します。この後屈によって背中を広く覆っている筋肉が緊張します。
さらに腕を伸ばそうとすると、この筋肉は緊張を増します。
日ごろ、ストレッチなどでメンテナンスしている方は、そうそう傷めません。
しかし、ここに寒さが重なるとどうでしょう。寒さで冷やされると、筋肉は保温のために硬くなります。
というわけで、メンテナンスをしている方でも、この時期はやはり注意が必要です。
背中の筋肉の緊張が骨盤の動きを悪くして腰痛を引き起こします。チョットしたことですが、面倒でも立ち上がってモノを取る習慣が腰痛の予防になります。
受験生の方も、座る時間が長くなります。
カラダの冷えを避けるのはもちろん、横着をしないよう注意してください。
横座りと腰痛
横座りにご注意
女性の腰痛の原因となる姿勢に横座りがあります。
正座の状態からお尻を左右のどちらかに落とす座り方です。
両側均等に落とす習慣があれば、予防できるのですが、施術にいらっしゃる方の大半は、お尻をどちらか一方に落とす癖があります。
このことが原因となって、お尻や腰部の筋肉の緊張のバランスを失わせ、お尻の中央にある仙骨の動きを阻みます。
動きの悪くなった仙骨によって神経が圧迫されて、痛み・シビレ、違和感をお尻や下肢に現します。
日ごろスポーツをしていても油断禁物
この症状は横座りをする女性に限ったことではありません。
足を組んで座ることの多い方、ゴルフ・ボウリング・ヨガの初心者にも起こり得ますので、男性も注意が必要です。左右の筋肉を均等に動かしましょう。
そして、痛みを起こす要因を減らすことが腰痛の予防につながります。
坐骨神経痛
お見えになるお客さんの訴えで、坐骨神経痛を耳にします。
何気なく言われていると思うのですが、これ、お客さんが感じている痛みの症状名であって、原因となる疾患名ではないんです。
原因としては耳にしたこともあると思います。
・脊柱管狭窄症
・腰椎椎間板ヘルニア
・梨状筋症候群
などは有名どころですが、単なる腰痛症から坐骨神経痛を起こしていることもあります。
坐骨神経は腰椎、仙椎から出ている神経が集まって、下肢へとつながる人体で一番太い神経です。
その坐骨神経の走行している部位で上に挙げた疾患の影響で神経痛が出ていると考えてください。
脊柱管狭窄症は腰椎と呼ばれる腰の骨にある脳からつながる脊髄と呼ばれる神経を通す孔に沈着物がくっつくことで、孔が狭くなり脊髄神経と触れることで症状が現れます。
腰椎椎間板ヘルニアは腰椎と腰椎の間にある椎間板と呼ばれる軟部組織が破綻することで変形して、腰神経を圧迫することで症状が現れます。
梨状筋症候群は椅子に座ると座面とお尻が接する部位にある梨状筋と呼ばれる筋肉が何らかの原因で硬くなり症状が現れます。
坐骨神経は、この梨状筋を貫いて走行しているので、敏感な方は、長時間座っているだけでも、痛み、しびれなどの症状が現れます。
腰痛症は症状の原因になる筋肉の緊張や腰椎、寛骨、仙骨などの可動が悪くなることで坐骨神経に影響を及ぼし症状が現れていると考えられます。
このように、坐骨神経痛と一言でいってもその原因は様々なのです。
これらの鑑別のために、しばしば整形外科の診断を仰ぐことも無駄ではないと考えています。
腕と背中と腰の関係
腰痛が和らぐと腕が回る
今回は、、お客さんにとって不思議?な臨床上のことをお話ししましょう。
当院では、施術の性質上、全身を診させてもらっています。
肩の痛みを訴える方で多くの場合、腰痛が隠れていたり、持病のことがあります。
臨床家にしてみれば、ごく当たり前のことですがこの腰痛を緩和させると、結構な確率で肩の症状も緩和します。
広背筋が大事です
腰と肩?と思いますよね。
腰から腕に伸びている筋肉が広背筋です。この筋肉は、背中を大きく覆っています。
腰痛を起こすとこの広背筋が緊張します。
この緊張が骨盤の動きを悪くさせると腰痛に、腕の動きを悪くさせると肩の痛みを起こします。
どちらか一方とばかりではなく、悪化すれば両方に症状が現れます。
肩の痛みが続く方は、広背筋にも注目してください。